XServer VPSの通常プランには自動バックアップがありません。自動バックアップはビジネスプランだけの標準機能です(2026-08-26時点・公式FAQ)。 そのため、節目にはイメージ保存(50GBまで無料)、日常にはtarでのworldバックアップという二段構えを自分で組みます。イメージ保存はサーバーの停止が必要なので、毎日のバックアップにはtarを使います。 壊れたときは、停止→現状退避→バックアップ展開→起動確認の順に復旧します。
通常プランに自動バックアップはない
XServer VPSの通常プランには、自動バックアップ機能がありません。公式FAQによると、自動バックアップはビジネスプランのみの標準提供です(2026-08-26時点)。 レンタルサーバーと同じ感覚で「勝手に取られているはず」と思っていると危険です。
何もしなければ、戻れる地点はゼロのままです。MOD更新の事故や誤操作でワールドが壊れると、何百時間分のプレイをすべて失います。 この記事の仕組みを一度作れば、通常プランでも「最悪でも昨日に戻れる」状態を保てます。 バックアップの一般的な考え方はConoHa向けの運用・メンテ術の記事と共通です。本記事はXServer VPSの機能仕様に合わせた具体的な構成を解説します。
二段構えの全体像
| 手段 | 守れるもの | 取得タイミング |
|---|---|---|
| イメージ保存(公式機能) | OS・Java・MOD含むサーバー全体 | 大きな変更の節目 |
| tarでのworldバックアップ | ワールドデータ | 毎日〜週数回 |
2つの手段は守るものが違います。片方だけでは穴が残るので、順に設定します。
節目のイメージ保存
イメージ保存は、OS・ソフトウェア設定・データを含むサーバーの状態を丸ごと1ファイルに保存する公式機能です。 50GBまで無料で使え、オプションで最大500GB追加できます(2026-08-26時点)。
手順はVPSパネルで完結します。
- VPSパネルでサーバーをシャットダウンする(保存前の停止が必須です)
- 左メニューの「イメージ保存」を選択する
- イメージ名(例:
before-mod-update-20260826)を付けて保存する
保存したイメージからはサーバーを再構築できます。Forgeを上げる、大型MODを一気に足すといった大工事の前の保険に向いています。 ただしサーバーを止めないと取れないため、毎日の定期バックアップには向きません。 日常用には次のworldバックアップを使います。
日常のworldフォルダtarバックアップ
worldバックアップは、プレイヤーが遊んでいる最中でも取れるワールドデータ専用のバックアップです。
まずサーバーコンソール(screen運用ならscreen -r mc)で書き込みを止めます。
say バックアップを取ります
save-all flush
save-off
続いてSSHの別画面から、worldフォルダを日付付きで固めます。
mkdir -p ~/backup
tar czf ~/backup/world_20260826.tar.gz -C ~/forge-server world
終わったらコンソールでsave-onを実行して書き込みを再開します。
固めたファイルは、手元のPCにも定期的に下ろしておきます(IPは例です)。
scp root@203.0.113.10:~/backup/world_20260826.tar.gz .
壊れたときの復旧手順
ワールド破損やサーバー不調のときは、この順で手を動かします。
STEP1: 停止して現状を退避
まずサーバーを停止します。壊れているかもしれない現在のworldも、念のため別名で残します。
mv ~/forge-server/world ~/forge-server/world_broken
壊れた状態を消さずに残す理由は2つです。復旧に失敗したときにやり直せることと、原因を調べられることです。
STEP2: バックアップを展開する
直近の正常なバックアップをworldとして書き戻します。
tar xzf ~/backup/world_20260826.tar.gz -C ~/forge-server
STEP3: 起動して確認する
サーバーを起動し、ログイン・チャンク読み込み・拠点の状態を確認します。
失うのは最後のバックアップ以降のプレイ分だけです。
問題なければworld_brokenは後日削除して構いません。
STEP4: 直らなければイメージから再構築
worldの差し替えで直らない場合は、Java環境やMOD構成ごと壊れています。最終手段は、節目に取ったイメージからの再構築です。 再構築するとサーバー全体がイメージ取得時点まで巻き戻ります。その後に行ったMOD変更などは、もう一度適用します。 壊れてはいないが重い場合は重い時の対処法、起動しているのに入れない場合は入れない時のチェックリストを参照してください。
自動化の考え方(cron)
毎日のtarバックアップは、cronで自動化できます。次の例は毎日4時に取得し、7世代より古い分を削除します。
0 4 * * * tar czf /root/backup/world_$(date +\%Y\%m\%d).tar.gz -C /root/forge-server world
30 4 * * * find /root/backup -name "world_*.tar.gz" -mtime +7 -delete
ただし、起動中のサーバーを止めずにコピーすると、書き込みと重なって不完全なバックアップになることがあります。 確実に取るには、深夜にサーバーの定期再起動を仕込み、停止している時間帯にcronを合わせるのが簡単です。 自動バックアップは保険、節目の手動バックアップが本命という位置づけで運用します。
ディスク容量の点検
8GBプランのNVMe SSDは400GBです(2026-08-26時点)。ワールドと数十世代のバックアップを置いても余裕がありますが、無限ではありません。 月1回、次のコマンドで容量を点検してください。
df -h
du -sh ~/backup
バックアップ世代の削除はcronに任せます。イメージ保存の無料枠(50GB)のほうも、古いイメージが溜まっていないかVPSパネルで定期的に確認します。
ここまで設定すれば、XServer VPSに自動バックアップがない弱点はほぼ埋まります。 事故が起きても昨日のワールドに戻して再開できるサーバーなら、MODの実験にも踏み込みやすくなります。二段構えの初期設定は1日で終わる作業です。
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